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  • (暮らしの豆知識)

狂犬病予防法

狂犬病って、どんな病気?

致死率がほぼ100%である狂犬病は、どうぶつからうつる病気の中でも特別、恐ろしい感染症です。
狂犬病ウイルス(Rabies Virus)に感染しているどうぶつに咬まれ、傷からウイルスが侵入することで感染します。ヒトを含むすべての哺乳類に感染すると言われています。

狂犬病の症状は?

狂犬病が恐れられている理由は致死率の高さだけではなく、発病した際の神経症状などの凄まじさにもあります。

人・・・ 潜伏期間は一般的には 1〜2ヶ月で、初期は咬まれた傷の痒みや頭痛・発熱などカゼに似た症状があります。その後、麻痺、精神錯乱、咽頭部痙攣により水を飲むことができない状態(恐水症状)などの神経症状が現れ、数日後に呼吸停止を起こし死亡します

動物・・・ 最初は暗所に隠れたり、食欲不振・挙動異常が認められ、その後は症状によって次の2つの型にわけられます。

1) 狂操型( 80〜85 %)
  興奮し、攻撃的になり、よだれや咽頭部痙攣により水を飲むことができない状態(恐水症状)になります。
  その後、脳炎の進行にともない死亡します。
2) 麻痺型( 15〜20 %)
  狂操型のようなはっきりとした興奮期がなく、麻痺症状が続いて死亡します。

狂犬病の治療は?

「発病」したら特別な治療法はありません。ただし狂犬病の疑いのあるどうぶつに咬まれてしまった場合には、ヒトでは「発病」する前に、発病予防のワクチンを複数回接種することである程度発病を防ぐことはできます。

狂犬病の現状

現在も開発途上国を中心に発生し、今でも全世界で毎年 3万5000〜5万人が狂犬病の感染により亡くなっていると言われています。日本では、2006 年 11 月、フィリピンでワンちゃんに咬まれた日本人男性 2人が帰国後、日本で狂犬病を発症し、死亡するということがあったものの、国内での感染は1956年以降発生していません。この背景には、日本が島国であったこともありますが、狂犬病予防法が制定されワンちゃんへの集団注射を実施、また検疫が厳密になされたことなど、狂犬病を日本から一掃すべく苦労を重ねた努力が功を奏した結果に他なりません。ヒト、物ともに輸送状況が変化し、国際交流、グルーバル化が進展する今日、狂犬病がいつ侵入してくるかた分からない状況であることを再認識しなくてはいけません。

狂犬病の予防法

狂犬病は、人、ワンちゃんともにワクチン接種で防げる病気です。
日本では狂犬病予防法により、ワンちゃんは年1 回予防接種を受けることが義務付けられていますが、予防接種は、周囲の人や動物を狂犬病の脅威から守るだけではなく、万が一、狂犬病が日本に侵入してきた際の流行を阻止するためにも重要です。WHO(世界保健機関)のガイドラインによると、社会全体で少なくとも70%の接種率を確保することが必要だとされています。また、海外旅行などで狂犬病の発生地域に行く場合は、人も事前にワクチン接種を行い、旅行中も不用意に動物に触らないよう注意しましょう。

狂犬病予防法」の目的と施行は?

目的はその名のとおり、狂犬病のまん延防止と撲滅です。
1950年8月26日に厚生労働省管轄の法律として施行されました。
狂犬病を予防するためには、ワンちゃんの登録、狂犬病予防接種だけではなく、海外へ出入りする対象動物の検疫も大変重要なので、厚生労働省と農林水産省の連携が大変重要です。また、狂犬病予防法には、予防措置のみならず、実際に狂犬病が発生した時の措置についても定められています。

狂犬病予防法における対象どうぶつ

感染の恐れのあるすべての動物が対象となります。

狂犬病予防法のおおまかな内容と飼い主さんの義務

1.ワンちゃんの登録
ワンちゃんの所有者は所在地の市町村長にワンちゃんの登録を申請することが 義務付けられています。登録されると鑑札が交付されますが、飼い主さんはワンちゃんにこの鑑札を付けておくことが義務づけられています。また、ワンちゃんの死亡、所有者やワンちゃんの所在地変更、所有者の氏名変更があった場合にはその旨を届け出る必要があります。
※ 生後 91 日以上のワンちゃんを飼う方は、飼い始めてから 30日以内の登録手続きが必要です。           

2.狂犬病ワクチン接種
ワンちゃんの所有者は毎年1回(4月〜6月)、狂犬病の予防注射を受けさせることが義務付けられています。接種した動物病院で「注射済証」を受け取り、この注射済証を市長村長に提示して「注射済票」の交付を受けます。飼い主さんはこの注射済票をワンちゃんに付けておくことが義務付けられています。
 
3.検疫を受けてからの輸出入
対象となる動物は検疫を受けなければ、輸出入をすることができません。この検疫事務は農林水産省が行います。

4.罰則
検疫を受けないワンちゃん等を輸出入したり、狂犬病にかかったり、かかった疑いがあるワンちゃんを診察した獣医師さんが、必要な届出をしなかった場合は、30万円以下の罰金が科せられます。
また、飼い主さんが予防接種を怠ったり、必要な登録・届出をしなかったり、鑑札を付けない場合は20万円以下の罰金が科せられます。このほかにも、実際に狂犬病が発生した場合の定めに従わなかった場合も同様に罰金が科せられます。

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