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セルトリ細胞腫

セルトリ細胞腫とは

セルトリ細胞は精子の形成を支持する細胞であり、精子のもととなる細胞(精祖細胞)に栄養を与える働きを担っています。このセルトリ細胞が腫瘍化したものがセルトリ細胞腫です。ワンちゃんの精巣腫瘍には、セルトリ細胞腫の他に、精上皮腫(セミノーマ)、間質細胞腫 (ライディッヒ細胞腫)の発生が認められます。
セルトリ細胞腫は高齢のワンちゃんに多くみられ、おおよそ10%程度で腰部や腸骨のリンパ節に転移し悪性化が認められます。

原因

停留精巣のワンちゃんに発生が多いことから、停留精巣がセルトリ細胞腫の発生に関与 していると考えられています。
男の子のワンちゃんの精巣は、通常、生後数ヶ月で腹腔から陰嚢内に下降します。 ところが、先天性の異常から精巣の片側あるいは両方が適切な時期に陰嚢へ下降せず、腹腔内に留まってしまう状態(停留精巣)になることがあり、陰睾(いんこう)、潜在精巣ともいわれます。停留精巣が腫瘍化しやすいことについて原因は明らかになっていませんが、陰嚢に比べて腹腔の環境は温度が高いからではないかと考えられています。

症状

セルトリ細胞腫になると、エストロゲンという雌性ホルモンの一種を過剰に生産するようになるため、男の子のワンちゃんの女性化という特徴的なエストロゲン中毒の症状を示します。具体的には「乳房が張る」、「腫瘍化していない方の精巣が萎縮する」、「脇腹の対称性脱毛」、「太ももの付け根(鼠径部)の色素沈着」などがみられます。
また、再生不良性貧血や白血球減少症などを引き起こすこともあります。
腹腔内の精巣が腫瘍化したケースでは腹囲膨満が認められ、精巣捻転が起こることもあります。

治療

腫瘍化した精巣を切除する手術を行います。陰嚢に腫瘍が固着している場合は陰嚢切除も必要となります。転移が確認された場合には、化学療法や放射線療法を行います。

予防

若い時期での去勢手術が予防になります。特に停留精巣がみられる場合には発症のリスクが高くなるため、去勢手術が強く勧められます。また去勢を行っていないワンちゃんでは、高齢になるに従い発症するリスクが高くなります。
日ごろから睾丸の大きさが左右非対称になっていないか、鼠径部に停留精巣があれば、大きさの変化がないかを見るようにしましょう。また、腹腔内の停留精巣がある場合、発症初期には外からみても確認できないので、定期的にかかりつけの先生に触診や必要に応じてのエコー検査で確認していただくと安心です。
脱毛や乳房が張ってきてはいないかなども普段からチェックするようにして、早期発見に努めるようにしましょう。

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