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尿石症

尿石症とは

尿石症(尿路結石症)は、尿に含まれるリン、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分が結晶化し、腎臓、膀胱、尿道などの泌尿器で結石となり、さまざまな症状を引き起こす病気です。結晶成分により、ストラバイト結石、シュウ酸カルシウム結石、シスチン結石、尿酸塩結石などに分類されます。また、結石が存在する部位によって、腎結石、膀胱結石、尿道結石などと分類されることもあります。

 

ストラバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム結石)について

ストラバイト結石は、ワンちゃんでは最も頻繁に見られる結石のひとつです。

ストラバイト以外の結石は男の子のワンちゃんに多く認められますが、ストラバイト結石は女の子のワンちゃんに多い傾向があります。

 

◇原因

ストラバイト結石は、尿のpH(※)がアルカリ性に傾くことで結晶化が進みます。ワンちゃんのストラバイト結石は膀胱炎などの感染に伴ってみられることが多く、尿中の膀胱炎の原因と なる細菌がアンモニアを生成することで尿のpHがアルカリ性に傾いたり、感染に伴って壊死 したりはがれ落ちたりした組織が結石の核となることで形成されやすくなります。

結石の形成には「食事の種類」や「飲水量が少ないこと」、「排尿回数が少ないこと」などが関連していると考えられます。

※水素イオン濃度をあらわす指数のことです。pH 7が中性で、pHが7よりも小さくなるほど酸性が強く、逆にpHが7よりも大きくなるほどアルカリ性が強いということを表しています。

 

◇症状

頻尿、血尿、発熱、食欲不振、排尿痛などがみられます。最も気をつけなければならない症状は、結石が尿路に詰まってしまい、全く尿が出ない状態(尿道閉塞)になることです。

この状態になると、血液中の老廃物が体外に排出されずに尿毒症になったり、排尿ができないことで膀胱破裂を起こしたりして、生命に危険が及ぶ状況が生じる可能性があります。

 

◇治療

結石を溶解するため、あるいは結石の形成を予防するための食事療法を行ないます。ストラバイト結石は尿がアルカリ性に傾くと出来やすくなるため、尿を酸性化する食事が勧め られます。また、ストラバイト結石は食事療法で比較的溶解しやすいことが特徴です。

低リン、低マグネシウムの食事が勧められます。

結石の材料となるアンモニアの供給をおさえ、尿の濃さの調整をするためにも、タンパク質の 制限が有効ですが、どうぶつが成長期の場合などでは成長への影響を考慮しつつ、制限を緩やかに、そして長期に及ばないよう注意します。

また、尿が濃くなったり、膀胱内に長時間尿がたまった状態になっていると結石ができやすくなるため、水分を十分に摂取できるようにします。また、排尿を我慢しないよう、排尿環境を整えることも治療の一つとして重要です。

他に、血尿や尿路感染がある場合は止血剤や抗生物質の投与など、対症療法を併せて行います。

尿道閉塞の場合は、早急に閉塞の状態を解除する処置が必要となります。尿道内の結石を超音波で破砕したり、カテーテルを尿道に挿入する処置などを行います。

結石の大きさや位置によっては、外科手術による摘出が必要となります。

 

◇予防

次のことがストラバイト結石の予防となるといわれています。

1.低リン、低マグネシウムの食事 2.肥満にさせない 3.水分摂取量を増やす

4.排尿しやすい環境を作る 5.飼育環境中のストレス除去

また、日頃からこまめに排尿の様子や尿の色、回数、匂いなどをチェックし、尿検査などの定期的な検診を行うことが大切です。異常がみられた場合は早めにかかりつけの動物病院を受診しましょう。

シュウ酸カルシウム結石

 

【症状】

シュウ酸カルシウム結石は、シュウ酸とカルシウムが尿の中で結合してできる結石で、尿のpHが酸性に傾くことで結晶化が進みます。

食事から摂取されたシュウ酸は通常、腸の中でカルシウムと結合して便と一緒に体外へ排泄されますが、過剰なシュウ酸は尿中に排泄され、尿中のカルシウムと結合してシュウ酸カルシウム結石となります。

ワンちゃんのシュウ酸カルシウム結石の原因は完全にはわかっていませんが、 次のようなことが要因として考えられています。

 

1.シュウ酸を多く含む食品(ほうれん草、ブロッコリーなど)の過剰摂取

2.カルシウムの過剰摂取

3.動物性タンパク質(肉、魚など)の過剰摂取

 動物性タンパク質の過剰摂取は尿中のカルシウムを増加させます。

 また、尿を酸性化させるためシュウ酸カルシウムの結晶化が進みます。

4.ナトリウム、ビタミンDの過剰摂取

 尿中のカルシウムを増加させます。

5.ステロイド、フロセミドなどの薬物投与

 尿中のカルシウムを増加させます。

6.高脂肪食

腸からのシュウ酸の吸収を増加させます。また、腸内で脂肪酸とカルシウムが結合し、カルシウムが便から排泄されてしまうため、尿中に排泄しなくてはならないシュウ酸が多くなります。

7.ストルバイト結石の治療

治療で尿を酸性化させすぎることにより、シュウ酸カルシウム結石ができてしまうことがあります。

 

結石の種類に関わらず、食事の種類や、飲水量や排尿回数が少ないこと、肥満などは共通して結石の形成に関連していると考えられます。

 

【症状】

頻尿、血尿、発熱、食欲不振、排尿痛などがみられます。最も気をつけなければならない症状は、結石が尿路に詰まってしまい、全く尿が出ない状態(尿道閉塞)になることです。

この状態になると、血液中の老廃物が体外に排出されずに尿毒症や膀胱破裂を起こしたりする 可能性があり、生命に危険が及ぶ状況が生じてしまいます。

 

【治療】

シュウ酸カルシウム結石は一度できてしまうと溶解しないため、ある程度の大きさになってしまった結石に対しては外科的に除去することが必要となります。

また、尿道閉塞の場合は、尿道内の結石を超音波で破砕したり、カテーテルを尿道に挿入するなどして、早急に閉塞の状態を解除する処置を行います。

尿と一緒に体外へ排出することが期待できる程度の小さな結石や結晶の場合には、水分摂取を増やすことで尿量や排尿回数を増やします。また、結石が大きくならないようにするための食事 療法を行います。シュウ酸を多く含む食品は避け、タンパク質(特に動物性タンパク質)、脂肪分、ナトリウムの過剰摂取に注意します。シュウ酸カルシウム結石に対応した療法食がさまざまなメーカーから出ていますので利用すると良いでしょう。

なお、カルシウムは腸の中でシュウ酸と結合して便として排泄させ、シュウ酸の吸収を妨げる 役割があるので必要以上に制限する必要はありません。ただし、過剰摂取は尿中のカルシウムを 増加させ結石の原因となる可能性がありますので注意しましょう。

尿が濃くなると結石ができやすくなります。飲み水の置き場所を増やしたり、ドライフードは ぬるま湯でふやかしたり、ウェットフードを利用するなどの方法で、水分をできるだけたくさん摂取できるようにしましょう。

また、膀胱内に尿が長時間たまった状態になると結石ができやすくなります。

排尿回数を増やし、排尿を我慢しないよう環境を整えてあげることも治療の一つとして重要です。

 

【予防】

シュウ酸カルシウム結石の予防として次のようなことが挙げられます。

 

1.シュウ酸を多く含む食品を控える

2.動物性タンパク質、脂質、カルシウム、ナトリウム、ビタミンDの過剰摂取に気をつける

3.肥満にさせない

4.水分摂取量を増やす

5.排尿しやすい環境を作る

6.ストレスの少ない飼育環境中を作る

また、日頃からこまめに排尿の様子や尿の色、回数、匂いなどをチェックし、尿検査などの定期的な検診を行うことが大切です。異常がみられた場合は早めにかかりつけの動物病院を受診しましょう。

 

尿石症のお家での管理については、以下の記事も参考になさってください。

病気と上手く付き合おう(01) <尿石症について>

 

 

シスチン結石

シスチン結石は、シスチンの先天的な代謝障害に伴って見られます。ダックスフンド、イングリッシュ・ブルドッグやバセット・ハウンド、アイリッシュ・テリア、ニューファンドランドなどに、また女の子よりも男の子のワンちゃんに多くみられる傾向があります。

 

【原因】

シスチンは、タンパク質を構成するアミノ酸の一種であり、表皮の角質層や爪などの主成分であるケラチンに多く含まれます。通常、シスチンは腎臓で濾過された後に再吸収されますが、遺伝的な代謝障害により再吸収が上手くいかないと、尿中のシスチン濃度が増加し(=シスチン尿症)、結晶化して尿結石(=シスチン結石)ができやすくなります。

シスチンは水に溶け難く、特に尿のpH(※)が酸性に傾くと結晶化して結石を生じ易いという特徴があります。

なお、シスチン尿症のワンちゃんが必ずしもシスチン結石症になるわけではないため、他にも何らかの要因があると考えられていますが、今のところ詳しくは分かっていません。

※pHとは水素イオン濃度をあらわす指数のことです。pH7が中性で、pHが7よりも低くなるほど酸性が強く、逆にpHが7よりも高くなるほどアルカリ性が強いということを表します。

 

【治療】

シスチンは酸性尿では溶けにくくアルカリ尿では溶けやすいので、尿をアルカリ化し、シスチンの摂取を減らすために、タンパク質を適度に制限した食事が勧められます。

また、人のシスチン結石に関する研究で、食事中のナトリウムがシスチン尿を助長させる可能性が示唆されているため、低ナトリウム食が勧められます。

尿をアルカリ化する薬やサプリメントの服用、尿中のシスチン濃度を低下させる薬の投薬などを行う場合もあります。

また、尿が濃くなったり、膀胱内に長時間尿がたまった状態になると結石ができやすくなるため、水分を十分に摂取できるようにします。排尿を我慢しないよう、排尿環境を整えることも治療の一つとして重要です。

他に、血尿や尿路感染がある場合は止血剤や抗生物質の投与など、対症療法を併せて行います。

尿道閉塞の場合は、早急に閉塞の状態を解除する処置が必要となります。具体的には、尿道内の結石を超音波で破砕したり、カテーテルを尿道に挿入する処置などを行います。

結石の大きさや位置によっては、外科手術による摘出が必要となる場合もあります

 

【予防】

シスチン結石は、先天的な代謝障害に伴って見られるため、完全な予防は難しいですが、好発

犬種や素因のあるワンちゃんでは、発症を予防するために次のようなことに気をつけましょう。

1.高タンパク質や高ナトリウムの食事を避ける

2.肥満にさせない 

3.水分摂取量を増やす

4.排尿しやすい環境を作る 

5.飼育環境中のストレス除去

また、日頃からこまめに排尿の様子や尿の色、回数、匂いなどをチェックし、尿検査などの定期的な検診を行うことが大切です。異常がみられた場合は早めに受診しましょう。

 

尿石症のお家での管理については、以下の記事も参考になさってください。

病気と上手く付き合おう(01) <尿石症について>

 

みなさんからのコメント

とっとさんからのコメント
ぱんさんのワンちゃん、ずっとよい状態が続くといいですね。 年はあまり関係ないと聞いたことがあります
ぱんさんからのコメント
うちの子は、8歳くらいになってからおしっこが出にくくなり、病院に行ったところ、結石がみつかりました。

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