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〜4本の足〜
「足にデキモノができた。」
ある診療日に来たわんちゃんの後ろ足に直径4cmくらいの腫瘤が見つかりました。触っても痛がる様子はなく、液体がたまっているような感じだったので針を刺しました。するとそれは、液体でなく実質性のものでした。そして、そこから採れた細胞から「肥満細胞腫」という診断を得ました。
肥満細胞腫は、皮膚などにできる、転移する可能性の高い悪性の「ガン」です。元気も食欲もあって、単に足に「デキモノ」ができただけなのに、私はその足を切断するという治療方法を薦めなければなりません。プロになりきれない私は、自分が飼い主だったらと思うとどうしてもその治療法に消極的になってしまいます。しかし、やはり根治治療が優先されるべきだという考えに達し、飼い主さんにもそのようにお伝えし、同意を得、手術が行われるに至りました。

手術2日後、普通に3本足で立って歩いているその姿を見て思わず涙ぐんでしまいました。本当に普通に佇んでいるのです。
人間は2本足ですが、犬たちは4本足です。そのおかげで、足が一本なくなっても、人間であれば2分の1のところ、犬なら4分の1。また、重心は前の方にあるので、後肢が1本なくなってもそれほど日常生活に困ることはないようです。
飼い主さんの立場に立つこと以上に、種を超え動物の立場にたって理解することは、非常に難しい。もっともっと日々動物たちと接して、少しでも彼らが理解できるようがんばりたいと思います。
To be continued...
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著者
アニコム健康促進事業部
獣医師 島村麻子
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