column ハッピーとらいあんぐる学
Vol.21 [2005.05.24]
双方にとっていい医療とは
患者さん(ご家族)にとっていい医療。どうぶつ病院がいいと考える医療。この二つは、必ずしもいつもイコールではありません。それは、知識や経験の差から生まれてくるものです。

例えば。
ある悪性腫瘍(しゅよう)が、ワンちゃんの後ろ足にできたとします。獣医師は、断脚で根治が望めるので、お腹にできなくてよかったと感じます。断脚が病院にとっていいと考える医療です。

断脚と聞いて、ご家族はびっくりされると思います。この時点で、ご家族にとっては、断脚はいい医療とはいえないでしょう。

それでも、獣医師が、自分の知識や経験を語り、患者さんが納得されれば、そのワンちゃんは、腫瘍(しゅよう)が転移することなく、術後ハッピーに暮らせる可能性が高いと思います。ご家族にとってもいい医療に変化していくのです。そのキーは、獣医師とのコミュニケーションです。

もしご納得いただけなければ、それは、動物病院にとってだけいい医療です。「先生、ありがとう」にはつながりません。「ありがとう」という価値基準が、双方にとってのいい医療に役立ちます。

To be continued...
前の号へ コラムトップへ 次の号へ
著者
アニコム健康促進事業部
獣医師 島村麻子
プロフィールへ